AZUSA INSTITUTE OF RESEARCH 梓総合研究所

JP / EN

PICKUP CONTENT 最新情報

HOME > PICKUP CONTENT 最新情報
2024.11.18

長崎空港旅客ターミナルビルでBIM[*1] を活用した施設管理システムの運用開始
DX[*2] 化により維持管理業務が効率的に

株式会社梓総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田中明彦)は、2024年3月に施設維持管理業務のDX化を推進するシステムであるAIR-Plate™[*3]を開発いたしました。その後、長崎空港ビルディング株式会社(本社:長崎県大村市、代表取締役社長:衛藤勇)様は2024年7月1日より、長崎空港旅客ターミナルビルにおいて、「増改築が繰り返し行われたことで多数存在する図面情報の整理」と「維持管理業務に関する知識(記憶)を共有化(記録)の技術継承」の観点で、AIR-Plateの試験運用を開始されました。

その結果、AIR-Plateの運用開始後、「3Dスキャン画像[*4]を参照することにより、現地に行かなくても設備機器の位置が把握できる他、熟練者と若年者の意思疎通が容易となった。」、「施設担当者以外の方々に施設状況をわかりやすく説明することができるようになった。」との評価をいただきました。長崎空港ビルディング株式会社様はさらに以下の施設維持管理の効率化を目指されています。

左:BIMによる外観パース 右:内部空間の3Dスキャン画像

株式会社梓総合研究所は、コスト縮減及びリスク低減などの効果がより一層発現できるように、利用者である長崎空港ビルディング株式会社様から寄せられたご意見を基に、以下の事項に着目してAIR-Plateの改良を進めてまいります。

予算制約や過去の不具合情報・劣化情報などを反映して中長期修繕計画を見直すことで最適な改修工事の実施。

日常の光熱水道費や改修費などの維持管理費用を蓄積しデータ分析を行うことでのライフサイクルコスト[*6]の縮減や脱炭素の促進。

 

脚注
[*1] BIM:
Building Information Modeling(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の略称で、コンピュータ上に3次元のデジタルモデルを再現して、建築の設計、施工から維持管理までの工程で情報活用を行うための仕組みです。
[*2] DX:
Digital Transformation(デジタル・トランスフォーメーション)の略称で、旧来のアナログな作業をデジタル化するだけでなく、デジタルを活用して社会や生活を変革すること。ここではデジタル化を通じて業務改善を進めていくことを示します。
[*3] AIR-Plate™:
梓総合研究所株式会社が開発した、BIMや3Dスキャン画像を用いて施設維持管理業務を可視化し施設台帳と紐づいて連携することにより、コスト縮減、リスク軽減、属人化の解消を図ることができるFMシステムです。詳細は以下のアドレスを参照願います。
https://air-plate.jp
[*4] 3Dスキャン画像:
⽴体物を様々な⽅法で撮影し、3 次元データとして取り込んだ画像のことで、点群データとも称します。
[*5] iPad:
米国アップル社が開発したタブレット型端末のこと。タブレット型端末とは、液晶ディスプレイを主な入出力インターフェースとする、板状の持ち運び可能なコンピュータの総称です。
[*6] ライフサイクルコスト(LCC):
建物の計画・設計・施工から、その建物の維持管理、最終的な解体・廃棄までに要する費用の総額のこと。一般的に、建物の計画・設計・施工にかかる費用よりも建物の維持管理段階における費用の方が大きいと言われています。

PICKUP CONTENT 最新情報